1月お終いのご挨拶2010/01/31

1月お終いのご挨拶

1月も終わります。2月になります。でも、この切り替わりはあまり気付きません。知らないうちに2月になっている。

ものの区切りには、ゆるやかな区切りと、はじけるような区切り、むしろ断絶とも言える区切りのふたつの区切りがあります。

2月が3月になるとき、春がはじけ出るように変わります。3月に一斉に生き物が、跳びだしてくる・・・そんな明確な区切りがあります。
明確な区切りを、人々は歌い飾ります。でも、不明確な区切りを歌える詩人がいれば、天才詩人なのでしょう。

静かに移ろっていく、季節の区切り。ある種のカエルは、気圧の変化を感じて、産卵します。人の感じない、わずかな季節の移ろいを、体内にしまわれた受容体で感知します。

静かな、区切り。区切りのあるような、ないような滓かな区切りに、命は生まれてきました。

そんな、滓かな区切りですが、静かに季節が動いていきます。2月は、一番深い季節になります。北の星空のかなた、雪の闇の向こうに届く2月に向かう覚悟をして、移ろう1月を静かに終えたいと思います。2月もよろしくお願いします。

    ミクロコスモス編集部

        編集長 森谷 昭一


※ 「月のお終いのご挨拶」は、意味のない文章です。もともと「挨拶」は意味がない。かけ声であり、呪文のようなもの。意味がないのに、人に感じさせるものがあれば、それは挨拶として価値あるものです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://microcosmos.asablo.jp/blog/2010/01/31/4850017/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。