「はずし」と「はぶき」2012/04/04

ミクロコスモスマガジン  再掲


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  ミクロコスモス話し方教室
  「はずし」と「はぶき」
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ミクロコスモス 話し方教室です。

余計なお世話って言いたくなる質問ってありますよね。

  Q まだ、結婚しないの。
  Q 子供はまだ。
  Q お子様、どこの高校にはいられたの ?
  Q 就職決まった ?

  Q お墓、買った ?

    ・・・・・

「あたな、他人の履歴書でも作っているの。」とか訊きたくなります。こういう事訊く人は、世の中には、いろいろな境遇の人がいる事忘れてます。

誕生、入学、結婚、出産、死・・人生の節目節目に対して、それぞれ「余計なお世話」「定型質問」が用意されているようです。

 【余計なお世話撃退法】

この種の「余計なお世話」を撃退するには、次のような答え方があります。

  Q いつ結婚するの ?
  A そいいう風に聞かれなくなった頃。

    ・・・・・・・・


  Q 大きくなったら何になる。
  A 同じ事ばっかり訊いたりしない大人になる。

    ・・・・・・・・


  Q 子供は何グラムでうまれたの ?
  A あなた今体重はどの位 ?

    ・・・・・・・・


  Q どこの国から来ました。
  A 地球です。

    ・・・・・・・・


  Q UFO信じる ?
  A ワタシ アンドロメダ星雲カラキマシタ。
      シンジテクダサイ。

    ・・・・・・・・


「ボケとつっこみ」のようにも見えますが、むしろ「はずし」とでも言うのでしょうか。余計なお世話を、さっと「かわして」それから「はずし」ます。まあ、はずしてしまうと、以後、会話は停止するかとは思いますが。

だいたい、このような「定型的」な質問ってのは、お天気を訊くのと同じように、以後の会話の糸口とも考えられる面もあります。聞き手が、いつもそんな作文能力が高いとは限りませんから、あまりいじめても気の毒かも。

 やんわり、はずして、さらに以後の会話を続けるには、会話をワンステップとばして、「省き」をします。A ははずし、R ははずしの結果得られるだろう良いレスポンスです。


例1
  Q 子供は何グラムでうまれたの ?

  A お医者さんが言ってたけど、忘れちゃった。
    でも抱いてみると子供っておもいのね。

  R 大変な時は、手伝うからね。


例2   
  Q どこの国から来ました。

  A ああ、コーヒー豆のたくさんとれる所です。
 
  R そう。まあコーヒーないけど、お茶でも飲んでいって。


例3
  Q 子供はまだ ?

  A 誰でも、世界中の子供達のために出来る事あるわよね。

  R あたし達の保育所、たまに手伝いに来てね。


 「余計な事訊くな・・」なんていう険悪な途中の会話が省略されていますね。子供の体重とか国名なんてのは医師とか役所の人だけ知っていれば良いのかもしれません。はずしと、はぶきが併用されています。

人生の達人になると、大量の「はぶき」をして、能率的な会話になります。


  Q 人生、谷あり、山あり。どうだ ?

  A 山にて、世にたちて、谷にありて、力足らず。

  R そうか、手伝おう。


「はぶき」が過ぎると、こうなります。

  Q いかに ?

  A うむっ。

  R ぬぬっ。


訳がわかりませんが、当事者どうしでは、一万言の対話をしているのでしょう。禅問答の世界は「はぶき」の究極なんでしょうか。

まあ、とにかく、定型的な会話から脱して、より能率的に、より深く、より広く対話をすることにしましょう。とにかく、創造的なな作文能力が必要です。

                            Y

【編集長の蛇足】

世界に冠たるイギリスには「ユーモア」の会話が、文化の華たるフランスには「エスプリ」があります。大阪には「ボケとつっこみ」があります。それぞれの地方に、それぞれの会話文化がある筈です。

さて、関東の会話の精神は ? 「はずし」でも採用しますか・・・